長江の川底が露出 水不足は人災か|三峡ダム

新唐人テレビ

 (米国ニューヨークに本部を置き、中国の真相を掴む独自の情報網により、

  他のマスコミでは報道されない中国の真実の姿を皆様にお届けします。)

 

江の川底が露出 水不足は人災か|三峡ダム

(上) https://youtu.be/uo8RjuileuM 

(下) https://youtu.be/hvPnPp9ozmk 

長江のあちこちで水位が下がり、川底が姿を現していることが注目を浴びています。

水利専門家の王維洛氏は、三峡ダムによって長江の生態系が破壊されたことが、

水位が下がった原因だと指摘しています。自然のメカニズムが三峡ダムによって

破壊されたあとに、何が起こるのでしょうか。


中国政府は1993年、エネルギー問題を解決するため、専門家の反対を無視して

長江三峡ダムの建設に着手しました。
上空から見ると、三峡ダムまるで大きな刀で長江の流れを断ち切ったかのようです。
中国の水利専門家、王維洛氏
「長江の水量はもともと、長江支流と河川付近の湖とが互いに協力しあって調節

されていた。湖北省は『千の湖の省』と呼ばれており、長江の水が多い時期には

これらの湖を潤し、長江の水が少ない時には湖の水が長江に流れ、みなで

『友人関係』を築いていた」


しかし 今、三峡ダムによって この バランス は破壊され、渇水期に川底や湖底が

露出するようになりました。
王維洛氏
「私が確認した現在の水位の状況に基づくと、長江の水位が下ってしまったため、

水上輸送は大きな困難に直面しているはずだ。水位が低下したため、船から荷物

を降ろして荷重を減らし、喫水が余り大きくならないようにしなければならない」


しかし 中国官製メディアが三峡ダムに起因する問題を取り上げることはなく、

逆に 好ましいニュースとして報じることもあります。
王維洛氏
「例えば 武漢で長江の川底が見えた話だ。これはよいニュースだろうか?

今、中州の部分が どんどん大きくなっている。洪水が来たとき、長江自身の

川床の貯水能力が増えるどころか、逆に減ることが想像できるだろう」


水利専門家、王維洛氏は、三峡ダムと上流の28の大型ダムは、水をせき止めて

いるだけでなく、ダム湖水面から蒸発する分と、地下からの漏水によっても

水を喪失させているため、渇水期に長江中下流域で深刻な水不足が生じると

分析しています。
王維洛氏
「もし この状態が続くのであれば、武漢の水位が下がり、その下流に位置する

九江、安慶、南京、上海の水位もそれに対応して下がる。いずれの水位も

下がった後にある現象、つまり長江河口の海水が逆流するという問題が生じる。

もし 海水が逆流したら、これら都市部の人々の生活用水や工業用水に顕著に

影響する」


王維洛氏は、三峡ダムから流れる水は土砂を含んでいないため、土砂が上海の

海岸線を後退させることはないと語っています。


王維洛氏
「米国の研究者は、2050年ごろには長江デルタはすべて海面下に沈むと予測

している。もし土砂がなくなったとしたら、土砂がどんどん減って海面が後退

した場合、上海の水没はもっと早く現実になり得る」


長江流域の生態環境の破壊は、人間だけでなく他の生物にも影響しています。


王維洛氏
「例えば 鄱陽湖は、アジア最大の渡り鳥の生息地だ。それが草原に変ってしまい、

渡り鳥が生活する場がなくなった。草原になった翌年の4~5月には、水位がまた

上昇する。すると これらの植物や根が腐敗してメタンガスを発生させる。

メタンガスの排出は二酸化炭素の排出よりも、さらにたちが悪い」


中国の伝統文化は、万物には魂があり、天地と人間は互いに相通じていると

説いています。またある先人は、川の流れは人の体のようなもので、腰の部分

で断ち切られると、ゆっくりと死に向かうと伝えています。

王維洛氏
「長江を歴史的に見ると、そこでは湖と水が一面に広がっていた。それは

非常に広くゆったりとした一つの流れだったが、今目の前にあるのは見渡す限り

の砂の山だ。長江はいまにも干上がりそうなありさまだ。まるで病人のようで、

その病は悪化の一途をたどっている」


王維洛氏は、三峡ダムが稼働し始めてから始めの十年こそ周囲に与える影響が

比較的深刻だが、その後は徐々に好転すると言われていたが、三峡ダム

実際にはこの過程をたどらず、負のサイクルが加速して、問題は深刻化する一方だ

と指摘しています。


王維洛氏
「唯一の選択肢は三峡ダムを解体することだ。もしくはそれを放棄して、ダムを

自然の流れに任せることだ」


しかし三峡ダム中共利益集団の『打ち出の小づち』であり、水位の低下や

水の過不足、生態環境の悪化などは彼らの金儲けに何の影響も与えないため、

中国当局が庶民の長期的な利益を守るために三峡ダムを破壊するなどありえない

と王維洛氏は指摘しています。